Safty Life Creator
代表取締役 所長
佐藤 康雄
設立趣旨・挨拶
東日本大震災とそれに伴う原子力災害、さらに温暖化に伴う風水害やコロナ禍と立て続けに多くの危機的状況が襲来しています。また、ICTやDX等の進展に伴い、事業所を取り巻く社会環境も変革の時代を迎えています。
私は、東京消防庁在職中に多くの災害対応を体験し、退職間際には福島第一原子力発電所の原子力災害でハイパーレスキュー隊を率いた燃料棒貯蔵プールへの冷却活動等の統括指揮も努めさせていただきました。退職後には、恩返しを兼ねたライフワークとして4つの課題を自己に課して、過酷事象に対応できる人財育成の事業等を創設・推進し日本の安心・安全の向上に努めてきました。
この経験から、過酷事象処理の成否を決定づける究極の要素は、対応するリーダーや担当者の能力差そのものであるという思いを強く持ちました。世の中には危機管理に関する研修やセミナー等はあふれていますが、そのほとんどが机上の論理や形式的なものが多く、なかなか実際の過酷事象における喧騒状態の中で的確に対応できるリーダーや担当者を育成する理論や手法・研修が見当たらないことに気付きました。
私は、東京消防庁で警防や予防・救急・防災・指導広報をはじめ様々な業務を担当させていただきましたが、その中でも人事業務は10年近く任用、評定、人事企画、研修、監察等の各種分野を担当し、人財育成の重要性と困難性を痛感しておりました。
これらのことから、危機時に機能できる実践的な能力を有した人財とはいかにあるべきか、危機対応の機能を阻害する要因とはどのようなものか、またどのようにして育成できるものなのか等、危機に対応する人財の機能に着目した研究を行い、広く世に広めることで社会の安心・安全をより一層高めたい。この想いを新たなライフワークと定め、有志の皆様の協力を得て「危機対応人財育成研究所」を設立することとしたものです。
この研究所は、文献による研究は勿論のこと、過酷災害対応を経験してきた東京消防庁幹部経験者をはじめ、各界の危機管理等に係る実務経験者の叡智を結集し、災害対応の肝を熟知した経験者による実地踏査等の研究を行い、その成果を実践的に広く世に伝えることを目的としています。
より安心・安全な社会を創るために、本研究所の趣旨をご理解いただき、ご支援賜りますようお願いいたします。